【コラム】カクタル社長のつれづれ日記 第2回
広瀬 光哉( 株式会社カクタル 代表取締役社長 )
2021年12月1日(水)

行き着いたのは中小企業のIT化・DX支援

起業する上で事業内容をどうしたらよいか、本当に迷いました。毎月給与 が保証され、地位も守られていたサラリーマン生活を終え、「これから自分の力で勝負できるビジネスは何だろう?」と真剣に考えました。

65歳になっていることもあり、今から大きな投資をしてのリスクは抱えられない。まったく経験のないビジネスをいきなり始める事も現実的でない。でも、社会に役立つことは、ぜひやってみたい。そこで42年間勤めた前職の自分を思い起こし、 行きついたのは「製造業及び中小企業のIT化・DXにお役に立ちたい」でした。

迷惑をかけたお客様を思い、製造業支援を決意

私は、20代の頃はSI営業として製造業へ営業をしていましたが、当時は自社で作った生産管理ソフトがなく、他社で作ったソフトを売っていました。ところが、一生懸命お客様とシステムを立ち上げて本稼働させ、5年が経ち、入れ替えの時期がくると、生産管理ソフトを作った会社は倒産しているという状況でした。そこで、高額な料金をいただいて、また他社が作ったソフトに入れ替える、ということの繰り返しでした。ただでさえ、投資に苦労している中小の製造業の社長さんたちに、このような提案をしなければならず、辛い日々でした。そこで思ったのが、「早く社内で力を付けて、自社で生産管理ソフトを構築し、バージョンアップ費用だけで、お客様が末長くレベルアップできるようにしたい」でした。

私が45歳の時に、ようやく自社開発の生産管理ソフトがリリースされました。そこからは、自社の生産管理ソフトを導入していただき、本稼働、導入目的実現のお手伝いができるようになりました。

しかし、自社ソフトがなくてお客様にご迷惑をかけたこと、自分が悔しい思いをしたことを忘れたことはありません。今回、起業を考えた時に、製造業のお客様にご迷惑をかけたことを、製造業を支援することで挽回したいと思いました。生産管理ソフトを入れたいが、なかなか選定が難しい。入れたもののなかなか本稼働できない。維持運営していくうえで高額な費用をかけられない。コンサルに相談したいが、高くて頼めない。そんな悩みを持つ企業に、定額で誠実な対応をし、生産管理ソフトを本稼働させて貢献したい。日本の製造業の末端までを元気にして、日本を強くしたい。そんな大きな夢を持って新会社をスタートしました。

社名も その思いを確固たる意志で進めようと考えて「カクタル」にしました。私のこの大きな夢に共感してくれたのが、生産管理コンシェルジュの酒田裕之です。 彼も中堅中小製造業のお客様のDX支援に並々ならぬ情熱を持っており、一緒に(株)カクタルを起業するに至りました。

最近、「平成の怪物」松坂大輔選手の引退がありましたが、 次回はサラリーマン生活42年の引退の感想を書いてみたいと思います。

事務所から見える夕焼けに染まる富士山
事務所から、夕焼けの染まる美しい富士山が見えます。富士山が見えるのは、縁起がよいので嬉しいです。

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